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十方林道の渓畔林
H15. 6.15





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十方林道細見谷の渓畔林

「渓畔林って何だろう」ということで十方林道の細見谷源流部の自然観察に行ってみた。
二軒小屋の横川河畔の駐車場に車を置いて横川に沿って水越峠に向けて歩く。
駐車場周辺は、昔は結構な集落があったところだが今は殆どない。現在、横川下流部からこの二軒小屋に向けて大規模林道の工事が進んでいる。今後さらにこの道は細見谷に沿って中津川沿いの国道まで延長されるということで、色々世論を巻き込んでその是非を問われている話題の地である。
今日はこの注目されている十方林道を細見谷源流部まで歩いて観察をして見ようと言うのである。

二軒小屋から水越峠
水越峠までは川の水は北東に向かって流れ、三段峡を経て柴木川に注いでいるので、緩やかな登り道であるが、足下には大きな石ころが続いておりなかなか歩き難い。
さっそく色々な草木の花々の歓迎を受ける。今の時期は春と夏の花の端境期とはいうもののここでは木々は結構花も多く、特に白い花が目立っている。
途中十方山や旧羅漢山への登山道口もあるが今日は山登りではないのでそのまま通過。
アオハダが咲き終わった花びらを雨の如く降らせて風邪にまって落ちてくる。
草本はヤグルマが唯一目立って白い花が満開だ。遠目にはあまりきれいな花ではないが近寄って良く見るとなかなか美しい。

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ハンショウヅル アカショウマ
ヤブデマリ サワグルミの果穂
サルナシ
花が落ちはじめたアオハダ
ヤブウツギ クロヅル
“小川”川の渓流
ギンリョウソウ マスタケ
オオバアサガラ
アサガラ
ハスノハイチゴ クマシデの果穂
エゴノキ ナットウダイの実
スノキ ニワトコ
十方林道

水越峠から細見谷
水越峠まで約2.5km歩いて、峠からは下り道となり細見谷源流の橋を渡るといよいよ今日の本番の細見谷の渓畔林沿いの道となる。水の流れも細見谷渓谷部までは南西に向けて流れ、渓谷部を経て太田川本流に注いでいる。
この下流の渓谷部は「日本百名谷」として中国地方ではただ二つ、大山甲川とともにこの細見谷が選ばれているほど素晴らしい滝の多い谷があるがなかなか人を寄せ付けない。

沢の周りにはサワグルミ・トチノキ・ホウノキ・ミズメ等の大木が多くなる。ブナ・イヌブナ・ミズナラも結構見られ、ブナとイヌブナが隣り合わせで混在しているので比較して見るにも丁度良い。
水の流れと渓畔林の緑が谷を別世界の素晴らしさに演出している。色々な小鳥のさえずりも聞きながら自然を満喫できるところである。
どまでも続く水の流れと沢に沿って続く林道の周りをきょろきょろと観察しながらゆっくりと進む。
沢の淵が続く素晴らしい景観のところでは沢まで下って見た。途中の渓畔林の大きな群落はなかかのものでしばし堪能。自然は色々な姿を形づくって我々を喜ばせてくれる。
水越峠から約2km弱ほど下って、十方山麓に続く下山林道の少し手前でお昼にはちょうど良い時間となり、今日はここまでということとなる。
これだけのこの渓畔林の周辺を細かく見て歩いたのは初めてだが、木本の樹種も豊富で、草本も色々見られる貴重な存在であることを改めてかいま見ることができた。
沢まで下りて見ると水は清く澄んで美しく、沢沿いのサワグルミの大木と水の流れがよくマッチして見応えのある眺めが広がっていた。

ヤグルマソウ
ミズタビラコ テキリスゲ
ツクバネソウ サワフタギ
ナツツバキの蕾 イワガラミの蕾
ヒロハツリバナ
沢沿いの渓畔樹林帯
トチノキ クロタキカズラの実
林道沿い細見谷の渓流の淵
オオナルコユリ イボタノキの蕾
細見谷のサワグルミの渓畔林
ツルアジサイ
ガマズミ コマユミ
ミゾホオヅキ
ハクウンボク
十方林道の樹林
ウワミズザクラの実 くたびれたコケイラン
コアジサイ ヤマアジサイ
エゾタチカタバミ
ツルウメモドキ
細見谷と渓畔林

細見谷から二軒小屋
時間の関係もあり、これから下流沿いの観察はまたの日の楽しみとして、再び往路を戻る。
途中往路では気づかなかった、たくさん実のついたヤマザクラの大木の上にクマ棚が二つ見られ、その周りの木には最近ついたと思われるクマの登った爪痕もあるなど大変興味深かった。ただ、深山で見られたブナ等の木についた爪痕と比べるとあまり大きなクマではなさそうに感じた。
歩くこと約2時間で車を置いている二軒小屋に着き今日の観察を終わる。

細見谷の河原
ウリハダカエデ果穂 ヤマボウシ
クマ棚 木の幹についたクマの爪痕

二軒小屋から十方林道を中津川
一路十方林道を中津川へ
帰路は十方林道を中津川沿いの国道まで約1時間、見残した林道沿いの様子を見ながら帰る。林道中間まではまずまずの道であったが、後半は凹凸の多い水たまりの道が続き左右にふられながら、まさにサファリラリーの調子で進んだ。
こちらを通った本心は途中にある二つの滝を見ることだった。本流にかかる滝はちょうど林道から沢まで大分離れているようだったので時間の関係もありパス。その下流の左岸から流れ落ちる滝のみ林道から少しササ漕いで沢沿いまで出て見ることができた。
中津川沿いの国道まで約1時間の道のりであったが、思った通りこの林道沿いに広葉落葉樹の続く樹相と景観はなかなか素晴らしい渓畔林の谷であった。
いつまでもこの姿を留めることを願ってやまない。
細見谷の渓流の淵 細見谷に流れ落ちる滝
山に囲まれた細見谷の遠景




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